4月は純真無垢

あんまり長い文章は書けない。不妊治療と妊娠の記録。

夫のこと

このブログでも、ちょくちょくと夫への不満を書いたりしていますが。でも、私の夫は、いい夫だなと思うんですよ。そんな話をつらつら書きたい。

 

夫は中高一貫男子校出身、工学部出身、ほぼ男性だけの職場に勤めている。大学では軽音サークルでモテ散らかしたらしいから、女慣れはしていた。

出会った頃から、夫は私のことがすごく好きらしいと、私は思っていた。愛を囁いたりスマートにプレゼントをしてくれたりするような人ではないけど、私のことが好きなんだと私が信じて疑わないくらいの行動をずっとしてくれている。

 

でも、時折「価値観が古いな」「ジェンダー平等の意識に欠けるな」と思うことがあった。付き合って数年経った頃の会話で、伊藤詩織さんの事件に私が関心を持って調べたり話したりするとすごく不機嫌になったり。育休をとってほしいことを伝えたら前例がないから無理だと言われたり。

思い返せば、夫は父親が大黒柱で母親は専業主婦という昔ながらの家庭環境で、前述のとおりの男社会で生きてきたわけで、大学でフェミニズムジェンダーに関する授業を取ったわけもなく、すくすくと日本社会が押し付ける男女不平等な価値観を刷り込まれて育ったんだよな。

 

でも、私、ジェンダーに関して意識がめちゃくちゃ高いし、とてもおしゃべりなので、出会って付き合って結婚して5年間、たくさん話し続けた。前述の伊藤詩織さんの件もだし、話題になった上野千鶴子さんの東大での祝辞や、選挙があったときにはクォーター制についてや、Twitterで見かけた母や女たちの嘆きなど。

あなたはあまり興味がないかもしれないけど、聞いてね。こんなことがあってね、私はこう思うんだよ。って。

ちなみに私自身のジェンダーに関する意識が高まったのは、勤務先の影響が大きい。勤務先、東京都女性活躍推進大賞にも選ばれてるような、ジェンダー平等には先進的な組織だからね(中のおじさんは古い人もいるけどね…)。広報部門にいることもあって、日常的に触れる話題なのよね。

 

私が話すことに対して、夫には特に意見は求めなくて、何か言ってくれることもほぼないし、話半分にしか聞いてないとは思うけど、5年間で、もう本当にたくさんのことを話題にし続けてきた。本当に。

だから、私が思うジェンダー平等の「当たり前」の基準に、夫は意識的にも、無意識にも、合わせてくれるようになったと思う。

 

もし私が、夫に尽くすことに喜びを感じて、共働きでありながら一切の家事を請け負っていたら。あらゆるジェンダー不平等の現実について関心を持たず、夫に話すこともなければ。

急に子どもが生まれたからって、夫が急に家事を請け負うことなんてないだろうし、夫が育休をとる選択肢だって考えもしなかっただろうと思う。

生まれてみなきゃ、分からない。でも、多分、私は夫の教育、というか、洗脳?学び落とし?に成功したんじゃないかと思う。

 

私の夫は、当たり前に家事をやってくれる。昔はさ、私に料理をして欲しいって不満を言ってきたこともあったわけよ。。今は作らなくていいよ、俺が作るよって言う。基本何でも、全部やってくれる。まぁでもイレギュラーな名もなき家事は私がやることが多いかな。。

両親学級も一緒に行ったし、役所への保育園の説明も一緒に聞きに行ったし、休みの日に候補の保育園に歩いていってみようとか言ってくれる。

私の体を労ってくれるし、低血糖になったらすぐ気づいて対処してくれるし、髪を乾かしてくれる。

 

私は考えを伝えるし要求もするけど、夫はあんまり言わない。だから、夫の意見を聞く努力を私がもう少ししたほうがいいんだろうなと思う。対等なパートナーであり続けるために。